インターナショナルスクールを選ぶときは、カリキュラムや学費、英語サポート、学校の雰囲気など、さまざまなことを調べて「わが子に合う学校」を探します。
でも、実際に最善だと思った学校でも、入学してから「思っていたほど英語が伸びていない気がする」「日本人の友達とばかり過ごしているけれど大丈夫?」「授業が簡単すぎるように思えるがこれで良いの?」など、それまで想像していなかった小さな疑問や不安が出てくることがあります。実際に私自身も、子どもが入学してからさまざまな疑問や悩みを感じてきました。
大きなトラブルではないからこそ「インターってこんなものなのかな」とそのままにしてしまいがち、でもモヤモヤは残る…
今回は、そんなインター入学後の悩みと、気になることが出てきたときに学校とどうコミュニケーションを取っていけばよいのかについて考えてみたいと思います。
インターナショナルスクール入学後によくある親の悩み
インターに入学すると、言語だけでなく、カリキュラム、先生や友達のバックグラウンド、授業の進め方など、日本の学校とは異なる環境に入ることになります。
もちろん、そうした違いは分かった上で学校を選んでいるはず。でも、その環境が実際にわが子にどう影響するかまでは、入学してみないと分かりません。
例えば、学校での出来事を家であまり話さない子なら、「学校では誰と、どんなふうに過ごしているんだろう」と気になります。学校の様子を話してくれても、日本人の友達の名前ばかり出てくるので、「今日、学校で英語を話す機会はあったの?」と心配になったという親御さんの話も聞いたことがあります。
英語の伸び方や授業のレベルも同じです。「英語環境に入ればもっと早く話せるようになると思っていた」「算数は日本でやっていた内容より簡単そう」など、親が入学前に思い描いていた学校生活とのギャップが見えてくることがあります。
こうした小さな違和感は、特に初めてのインターの場合、「こんなものなのかな」と流してしまいがちです。
気になることは学校に相談していい

私は、そんなときこそ学校に聞いてみてほしいと思っています。
日本では、学校に細かいことまで質問したり要望を伝えたりすると、「モンスターペアレントと思われないかな」と遠慮してしまう人もいるかもしれません。
でも、インターには文化的背景も教育観も異なる家庭が集まっています。家庭によって考え方や求めるものが違うことは、学校側もよく理解しています。
学校では誰と過ごすことが多いですか?
「授業中はどんな様子ですか?」
「算数が簡単に思えますが、どのような学習計画になっていますか?」
など、まずは具体的に聞いてみる。
家庭から見えている子どもの姿と、学校で先生が見ている姿は意外と違うものです。話してみることで、親が知らなかった子どもの様子が見えてくることもあります。
また、「もう少しこうしてほしい」という希望があるなら、それを伝えること自体も悪いことではありません。すべて学校に任せるのではなく、気になることがあれば対話することも、インターでの学校生活では大切だと感じています。
学校への「相談」と「要求」は違う

ただし、学校に相談することと、親の希望をすべて叶えてもらおうとすることは違います。
家庭には家庭の教育方針があり、学校には学校の教育方針があります。大切なのは、どちらかの考えを押し通すのではなく、お互いの考えを知り、すり合わせていくことです。
「家庭ではこう見えていますが、学校ではどうですか?」「私たちはこう考えていますが、先生はどう考えますか?」という姿勢で話してみる。学校の説明を聞けば、「そういう意図だったのか」と納得することもあります。一方で、話を重ねるうちに「この部分については、学校とわが家では考え方が違う」と分かることもあるでしょう。それも大切な気づきです。
娘の学校は大規模で、組織化されていたこともあり、担任の先生に伝えただるだけでなく、登校時に生徒を出迎えている校長先生にも直接伝えるようにしました。担任の先生が速やかに対応してくれた場合は、その事も伝えることで、校長先生と担任の先生のコミュニケーションにも繋がったと思います。
学校に任せきりにするのではなく、子どもの様子を見ながら、家庭と学校が一緒によりよい方法を考えていく。私は、これもインターで子どもを学ばせる上で大切な親の役割だと思っています。
学校選びの段階から「入学後の関わり方」も考えておく

だからこそ、これからインターを選ぶ方には、カリキュラムや学費、英語サポート、学校規模といった条件だけでなく、「入学した後、この学校とどんなコミュニケーションが取れそうか」という視点も持ってほしいと思います。
学校生活をどの程度把握したいのか。気になることがあったとき、先生に相談しやすそうか。学校の教育方針に納得できるか。家庭と学校が対話できる環境があるか。
学校説明会や見学のときに先生と話してみることも、そうした相性を知る一つの方法です。
まとめ|「合う学校かどうか」は入学後にも見えてくる
どれだけ情報を集めても、入学前にわが子と学校との相性をすべて見極めることはできません。
だから、「絶対にわが子に合う学校」を探し切ろうとするのではなく、入学後も子どもの様子を見て、気になることがあれば学校に聞く。そして必要なら相談し、家庭と学校の考えをすり合わせていく。
数年後に「この学校に行かせてよかった」と思えるかどうかは、入学時にどの学校を選んだかだけではなく、入学後に家庭と学校がどう関わってきたかによっても変わるのではないでしょうか。
この記事を書いた人
清水泰子(しみずやすこ)
シンガポール在住、3児の母。不登校の後、オーストラリア高校留学。大手日系・外資系企業を経て、現在はインター校ジャパンマーケットコンサルタント、海外教育コンサルタントとして活躍。









